ネタバレ注意!映画『夜は短し歩けよ乙女』の原作と違うところは?第二章~
今回も映画『夜は短し歩けよ乙女』と原作との違いをまとめて行きたいと思います。
今回は第二章からまとめていきます。第一章については前回の記事にまとめてありますので、まだ観ていない方はこちらからご覧ください。seaotterman.hatenablog.com
是非興味のある方は原作の方も読んでみてください。映画が何倍も面白く感じますよ^^
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目次
映画化での変更点 第二章~
先輩はラ・タ・タ・タムのことを事務局長から聞かされる
映画では第一章の後半、つまり飲み比べが終わった後、先輩は乙女からおともだちパンチを食らい川に落ちるのですが、その後事務局長に拾われます。先輩が拾われ目を覚ました先で事務局長から、乙女が手に入れたがっているラ・タ・タ・タムという絵本の話を聞かされることになります。原作では先輩はラ・タ・タ・タムのことを古本市の神の美少年から聞いていましたね。
古本市の神は小津のような見た目だった
原作では美少年と書かれていましたが、映画では『四畳半神話大系』の小津が幼くなったような姿に変わっていました。さすがに小津を美少年というのは無理があるのでここは変更点ですね。
先輩を火鍋に誘ったのは東堂さんだった
原作では先輩は恩のある千歳屋の若旦那に頼まれて火鍋に参加するのですが、映画では千歳屋は登場せず、東堂さんが先輩を火鍋に誘うのでした。ちなみに原作でも映画でも先輩が手に入れてくれと頼まれたのは葛飾北斎の春本です
火鍋のとき熱々の麦茶が無かった
原作では火鍋を食べる際、脱水症状にならないように熱々の麦茶を飲みながら食べていたのですが、映画では麦茶は出てきませんでした。危険ですね。さらに追い討ちをかけるように映画では、火鍋と同じくらい辛いラーメンと餃子が出てきました。僕けっこう麦茶飲まないと脱水で死ぬって設定好きです。
ラ・タ・タ・タムは開放されなかった
原作では、乙女の探していたラ・タ・タ・タムは李白から古本市の神の手によって絵本コーナーに返され、それを乙女が手に入れます。しかし映画では、火鍋チャレンジで勝ち残った先輩が最後までラ・タ・タ・タムを離さなかったので、その時点では乙女には渡らず物語最終局面まで先輩が所持しています。先輩の執念がうかがえますね!
古本市でゲリラ演劇「偏屈王」が開演された
これにはちょっとびっくりしました。原作では古本市の話(第二章)の時点でゲリラ演劇「偏屈王」は名前すら登場していませんから、映画での古本市で出てきたのは意外でした。原作の内容に沿うだけではないところが映画のおもしろさだなと実感しました。
古本市から文化祭へ行く
タイトルの通り、乙女は古本市から直行で文化祭に行きました。すべてのことが一夜の出来事として進行しているのでこうなりますよね。原作では物語は一年を通した出来事として書かれているのですよ。
緋鯉のぬいぐるみが緋鯉のジャケットに変更
原作では、乙女は射的で手に入れた大きな緋鯉のぬいぐるみ?を紐を使って背負っているのですが、映画ではそのまま背負える形の緋鯉ジャケットに変わっていました。こっちの方が断然背負いやすそうですもんね。あと、乙女の衣装を替えたかったのかもしれませんね。ずっと赤いワンピースでは飽きてきちゃうかもです。
最終幕偏屈王は始まってから先輩が割り込んだ
原作では開演直前に先輩はパンツ総番長に主役を変われと言ってジャックし、偏屈王役として先輩がステージに上がり、プリンセス・ダルマ役の乙女と最終幕を演じ切り最後二人は抱き合ってエンドなのですが、映画ではパンツ総番長と乙女が偏屈王を演じている際、横からパンツ総番長に突撃し、パンツ総番長と入れ替わる形で舞台をジャックしていました。
パンツ総番長の探していた女性は女装した事務局長だった
これはなんとも酷い話です。僕がパンツ総番長の立場だったら立ち直れません。原作では、パンツ総番長は須田紀子さんという本物の女性に恋をし、偏屈王を公開しながら探しているのですが、映画では探していた女性のポジションが女装していた事務局長ということになっていました。原作を読んだことのある方なら分かると思いますが、像の尻の須田紀子さんは出てこないんですよ。
そのかわり、偏屈王の監督?のような女性が紀子さんという名前で登場し、なんやかんやあってパンツ総番長と恋人関係になります。ここも映画化での大きな変化ですね。
パンツ総番長と恋人になる紀子さんを分かりやすく書くと、
原作→『像の尻』の紀子さん
映画→偏屈王監督の紀子さん
という風になります。
東堂さんの緋鯉は偏屈王最終幕で降ってくる
上のタイトルの方で”なんやかんやあって恋人関係になります”と書いたところの”なんやかんや”に当たるのがこの部分です。原作では羽貫さんが空に投げた達磨がパンツ総番長と紀子さんの頭の上で跳ねるのですが、映画では東堂さんの緋鯉がここにきて突然降ってきて二人の頭の上で跳ねます。そしてどちらのパターンでも二人は結ばれます。
潤肺露(ジュンパイロ)は李白さんの電車にあった
驚くことに映画では李白さんの風邪を「潤肺露」で治しておりません。原作では古本屋の神から乙女が「潤肺露」をもらい「潤肺露」で李白さんの風邪を治すのですが、映画では李白さんが「人生は孤独だ」と嘆いているのを乙女が否定することによって風邪の症状が治まりました。そして李白さんの電車の中から「潤肺露」が出てきました。
先輩が目を覚ました時に乙女と手は繋がれていなかった
原作でも映画でも先輩と乙女は夢の中?で空を飛び、飛びながら先輩が乙女を自室へ連れてきます。そして先輩が布団で目を覚ました際、原作だと乙女が横に座りながら先輩の手を握ってくれているのですが、映画では握られていませんでした。悲しい。
先輩は自室で乙女にラ・タ・タ・タムを譲る
原作では古本市の時点で乙女の手に渡っているのですが、映画では先輩がずっと持っていたので、ラストの乙女が先輩の部屋に来てくれたときに渡すことになりました。乙女の仕草可愛いですね。
後語り
他にも相違点があると思いますが、根本から違う部分も多く、挙げていくときりがなくなりそうなのでこのぐらいにしておきます。注意しながら書いてはいますが、僕も映画を一度しか観ていないので間違っているかもしれないです。その時は責め立てずに優しく教えてくれると嬉しいです。
映画版は思っていたよりも、大きく変更されていた部分が多くてびっくりしました。原作を知っている方はこんな風に変わるんだ!とニヤニヤしながら観れると思います。原作を知らない方でも、綺麗におさまっているので安心して楽しめると思いますよ。
第一章から見たい人は下の記事をご覧ください^^
こっちは原作の紹介です。映画を観る前に読んでおくとより映画を楽しめるかと思います!
またね~
お勧めですよ!!
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